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皆さんこんにちは!
株式会社YND、更新担当の中西です。
1️⃣ 給排水の“全体像”を掴む
建物の中で水が「入ってくる」「使われる」「出ていく」。この3ステップを支えるのが給排水設備です。給水(飲料水・雑用水)は安全で十分な圧力と流量が必要、排水(汚水・雑排水・雨水)は衛生的に、かつトラブルなく自然流下で速やかに流すことが使命です。さらに、見えない場所で黙々と働くため、施工品質が“使い心地”や“建物寿命”に直結します。例えば、給水圧が不足すれば上階のシャワーが弱くなり😵💫、排水勾配が狂えば詰まりや悪臭の原因に🤢。だからこそ、設計と施工、維持管理が三位一体で回ることが理想です。
2️⃣ 基本構成と流れ(ざっくり俯瞰)
• 上水の入口:水道本管→引込管→量水器(メーター)→逆止弁→主配管
• 加圧方式:直結直圧/直結増圧/受水槽+揚水ポンプ→高置水槽(重力)
• 使用点:キッチン・洗面・浴室・便器・洗濯・給湯器・散水栓など
• 排水系:器具トラップ→排水横枝→排水立管→排水横主管→屋外桝→公共下水
• 通気系:通気立管・伸頂通気・ループ通気・返し通気(負圧/サイホン対策)
• 雨水系:ルーフドレン→竪樋→側溝/浸透施設→公共雨水系
• 保温・防露:断熱材・ラッキングで結露/凍結を抑制
• 制御・検針:メーター、バルブ群、制御盤、圧力スイッチ、漏水検知
この全体像を頭に入れておくと、現場での判断や段取りがスムーズになります👍。
3️⃣ よく出てくる用語 🗒️
• 給水・給湯・雑用水:飲用か否か、温度帯の違い。
• 汚水・雑排水・雨水:配管系統と処理先が異なる。集合はNGなケースに注意。
• トラップ:封水で臭気や害虫の侵入を防ぐ。封水深の確保が命。
• 通気:排水負圧を抑え封水切れを防止。伸頂通気やループ通気が代表。
• 勾配:排水横走りの心臓部。基本は1/100〜1/50(用途・管径で最適化)。
• ヘッダー方式:給水を分岐ヘッダーで放射状に。末端圧のバラつき低減。
• 逆止弁/減圧弁/バルブ:逆流防止・圧力安定・系統遮断の三種の神器。
4️⃣ 施工の流れ ⛑️
1. 現調・既設確認:メーター位置、配管ルート、天井懐、スラブ厚さ、既設材質。
2. 施工図/スリーブ図:他設備・構造と干渉調整。空調・電気と“取り合い”会議💬。
3. 資材手配:管種・継手・支持金具・断熱材・シール材・器具。ロスを見込んだ発注。
4. 墨出し/スリーブ:中心線・高さ・勾配を確定。防火区画は耐火措置を計画🔥。
5. 配管・支持:支持間隔・吊り金具・インサート。ねじ・溶接・溶着の管理。
6. 機器据付/結線:ポンプ・ボイラ・制御盤。振れ止め・フレキで振動対策。
7. 試験:給水は水圧試験、排水は通水・目視。漏れゼロで仕上げる💪。
8. 保温・保冷:結露と熱ロスを抑え、外装で保護。美観も性能のうち✨。
9. 引渡し・図書:竣工図、試験成績、取説、保守計画。アフター体制も整備。
5️⃣ 品質を決める“見えないポイント” 🔍
• 勾配の連続性:一点の高低差ミスが池(滞留)を作る。レーザー/水糸で連続管理。
• トラップの封水:長期空室や負圧で切れやすい。通気計画と封水補給の工夫を。
• ねじ込みの下地処理:シールテープの巻き方・ねじ山清掃・トルク管理で漏水ゼロに。
• 銅管/ステンの電食:異種金属接触・電位差に注意。絶縁継手や絶縁テープで対策。
• 保温端部の処理:端部のテーピングやラッキングの合わせ目に結露が潜む。
• 点検口の確保:将来のメンテを想定。器具裏、ヘッダー、バルブ周りは“手が入る”寸法。
6️⃣ 現場あるある&対処法 😅➡️😄
• “この配管どこ行き?”問題:系統マーキング(色・矢印・系統名)で迷子ゼロ。
• “ここに穴開けていいの?”問題:構造図でスラブ厚・主筋位置を確認。あと施工のケミカルアンカーは承認を取る📄。
• “臭いが上がる”問題:封水切れ・隠れサイホン・換気ファンとの相互作用。通気補強と器具選定を見直し。
• “シャワーが弱い”問題:末端圧・同時使用率・管径・減圧弁設定を再検討。増圧も視野に。
7️⃣ 役立つチェックリスト ✅
☐ 図面整合(構造・空調・電気)
☐ スリーブ位置/径・耐火措置
☐ 支持金具ピッチ・インサート
☐ 勾配・通気・トラップ封水
☐ ねじ/溶接/溶着の施工記録
☐ 圧力試験/通水試験
☐ 保温厚・防露納まり
☐ 点検口・バルブアクセス
☐ 竣工図・取説・保守計画
8️⃣ まとめ ✨
給排水は「水の道」をデザインする仕事。設計から施工、そして運用まで、一本の“ストーリー”として繋がっています。基礎をしっかり押さえれば、現場判断の精度が一段上がり、クレームや手戻りが激減します。次回は、現場の肝である配管材料の選び方を徹底解説します!🧪🔧
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